《「生きる」を嗜む秘密基地》
例えば「がんを嗜む」。ちょっと不謹慎に聞こえるかも知れませんが、嗜むには2つの意味があるのをご存知でしょうか。
一つ目は「親しむ、愛好する」。僕自身、がんになったことは今でもなかったことにしたい出来事です。辛くて、苦しくて、憎い。でもがんは僕の人生の一部でしかありません。がんになってしまったけどこの人生を愛したい、がんになったことも含めて自分に生まれてきてよかったと思いたい。「嗜む」にはそんな決意と願いを込めています。
そして嗜むにはもう一つ「用意しておく、心がける」という意味があります。がんは今や2人に1人が罹患する国民病。すべての人にとっての自分事です。なのに、ほとんどに人が意識しない。「重い、怖い、関係ない・・・」。そしてある日当然焦る。僕もそうでした。もし、自分や大切な人ががんになったら――日常的にがんのことを、知って、考え、備えることが必要です。
これらはがんだけでなく様々な生きづらさや社会課題に共通しているのではないでしょうか。
カラクリLab.では、がんをはじめ様々な生きづらさを「もっと カジュアル に、わざわざ じゃなく ついで に語れる。」をコンセプトに、当事者も、そうじゃない人も、センシティブな課題についてカジュアルに語れる場づくり目指しています。
仕事帰り“ついで”に寄ってみよう――。日常のバカ話の“ついで”にがんのことも――。問題の解決はできない。でもちょっと軽くはできる。お酒やコーヒーを嗜みながら、病院や公的な支援機関とは違う、社会の中で自分らしくいられる秘密基地――。
この歓楽街での小さな社会実験が、がんをはじめとする生きづらさと社会の距離を縮め、関係性を変えていくきっかけになればと妄想しています。
趣旨をご理解いただき、Lab.メン心得を守っていただける方は、がんでもがんじゃなくても、どなたさまもご入場くださいませ。
《カラクリLab.のミッション》
生きづらさとカジュアルに向き合える場やコンテンツを提供することで、様々な人が業界や立場を超えてつながり、それぞれの人が「自分に生まれてきて良かった」と思える瞬間をつくります。
《やりたいこと》
僕ががんになって感じたのは、がんは二人に一人がなる病気にもかかわらず、「社会との距離が遠い」ということ。これはすべての生きづらさや社会課題に共通していると感じています。
がんをはじめ様々な生きづらさを、もっと カジュアル に。「わざわざ 」じゃなく 「ついで 」に語れる。やりたいのはそんな場づくりです。